「黒髪」 谷村志穂
2008.03.06



義母から、
「ボルシチ作ったから、
お鍋ごととりにきていただける?」
と、
嬉しいメールをいただいたので、
早速、いただきにあがる。

私はビーツが好きで、
義母の作るビーツの酢漬けがたまらなく好きだ。
ビーツはいつでもスーパーにあるわけではないらしく、
スーパーでみかけられたときに、私もご相伴にあずかる。

というわけで、
真っ赤なビーツ色に染まったボルシチが夕飯となった。
そのあと、本棚から手にとって寝室に持っていった「黒髪」が、
まさか、
ボルシチを上手に作れるようになった女性の話だとも知らず、、、


読んでいくうちに、
ロシア人と恋に落ちた女性に、私は没頭していくこととなる。


途中で本を閉じる気になれず、
結局読了。
朝に近い夜となってしまう。
娘の学校があるため、睡眠を削ってしまったが、
いやはや仕方ない。
趣味なのだから、仕方ない。


ロシア人との恋といえば、すぐに、五木寛之氏の「朱鷺の墓」を思い浮かべる。
イワーノフと染乃の切なくも激しく甘い恋は、
宝塚でも、
「白夜わが愛」というタイトルで舞台化したくらい。
私の大好きな小説のひとつだ。



「黒髪」も、
激動の時代、国境を越えての逞しい愛のお話だけれど、
ある女性のルーツをひもどく構成になっていて、
謎解きみたく楽しめた。

「海猫」のときも、
北海道が舞台となっていてが、
北海道はドラマチックな物語がよく似合う。


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